オフィスで片づけが得意な人にも注意してほしいことがあります
こんにちは、オフィス専門の整理収納アドバイザー認定講師、長野ゆかです。
片づけ上手なみなさん。「片づけてください!」って言ってませんか?
そのせいで人間関係がこじれたり、みなさんの存在が嫌がられてしまったりすること、ご存知でしょうか。
会社を片づけてようとするみなさんは、会社の宝。会社の片づけをうまく進めるには皆さんの力が必須。なのに知らないがゆえにアプローチを間違えて、煙たい存在にされてしまうことは、どうしても避けていただきたい!
そこで、今回は片づけが「得意な」社員さんへ「絶対言ってはいけない」ことの記事を書きます。(ただしあくまで「同僚・軽い先輩後輩目線」の記事です。上司から部下への片づけろはもっと根深いのでまたの機会に)
結論から言うと「捨てろ、ごみ、片づけろ」
「それ、全然使ってないですよね?処分したらどうですか?」これアウト。その方の価値観に土足で踏み込んでいるようなもの(いきなり厳しい言い方で恐縮ですが)。例え相手がその通り処分したとしても、その後しこりが残る恐れが大きい。もちろんこれに準ずるような言葉は、避けてください。
ある企業では、社長がオフィスが散らかった状態になり我慢できなくなると「捨てろー!それも、これも!もう要らないのに!ゴミため込んでも仕方ない!」と、社員さんに処分作業をさせていたそうです。後で聞けば、社長さんも、されていた社員さんも、いい気分はしていなかったのこと。そりゃそうですね…と深く共感したことを覚えています。
コミュニケーションが「悪く」ならないように
机が散らかっているだけで、イラッとする、させる
「〇〇さんの机回り汚い、勘弁してほしい、イラッとする」「○○さんに何か尋ねても、探し始めてすぐに出てこない」「またあの書類が元の場所に無い。きっと〇〇さんが持ってるんじゃない?」
片づいていないことが、職場の人間関係を悪くするきっかけ、というのは実際にあることなので、苦手な人には頑張ってほしいところです。みなさんがいない間に、言われているかもしれません。周囲が大人でいい人であればあるだけ、心の奥底では思われているかもしれません。
「うちは、社長が片づけ苦手だから…」というセリフもよく聴きますが、いい意味は込められていませんし「女性社員の、風あたりが悪いのは、実は片づいていないせいでした…」なんて笑えない話も、よくあることなんです。みんな表だって言わないだけです(こう表現すると怖いですね…)
苦手な人には、負い目もある
ただ、得意な方に知ってほしいのは「机が、散らかっていて汚い」ことに、負い目を抱いている方が多数だということ。「自分の机は山積みだけど、どこに何があるかわかっている、何でもすぐ出てくる」なんて言っても「散らかり山積み=よくないこと」「自分は片づけが苦手」ということは、本人が一番わかっています。
相手にプレッシャーを与えていることも
だからこそ「片づけよう」という正論は、その言葉だけでも非常にきつく感じる方がいます。口に出さなくても「あんなもの、捨てればいいのに!」「片づけくらいさっさとすればいいのに」なんて、思いを抱いていると、態度に出ます(笑)
片づけられない人にとっては、片付けの話が出るたびに逃げ出したい思いや、周囲の人が片づけているだけで、おびえていることもあるんですよ。気持ち良く働ける環境を整えるための、オフィスの片づけ。そのせいで人間関係が悪くなっては本末転倒。取り返しがつかなくなるので、それだけは絶対にしないでください。
もっとため込む原因、悪循環にも
もしみなさんのお家へお片づけサービスにきた人が「捨ててください、全部ごみです・片づけてください」っていったら。もし「はい、これも、あれも」なんて、さっさと捨て始めたら。もう2度とその人を呼びませんよね。呼ばないならまだよく「2度と片づけなんかするもんか、人に手伝わせるものか」そう思われたら、もっとものを、ため込むようになるんです。周囲にもいいことは何もありません。これだけは避けましょう。
開いてもらわなくてもいい、閉じなければ
だから「片づけてもらうために心を開く」よりは「相手が心を閉じないように」してもらう、という心がけが大事です。みなさんからのアプローチで、心開いてちょっと改善=現状維持なら十分です。
実は「第3者に片づけさせる」ということは、整理収納アドバイザーでは1級で、2日間学ぶくらいのこと。とてもハードルが高いことをしようとしている、と思ってください。
じゃあ…得意な方ができること、サポートに徹すること
みなさんからのアプローチ、片づけ上手の方にしていただきたいことは「上手なサポート」に徹することです。
「こっちに@年の書類まとめているので、〇〇さんの書類も、一緒にこちらにおきましょうか?」
「その書類、データでも見れますよ(置いてある場所も明示する)」
こんな感じ。分ける作業は本人がする。処分したり、運んだりする作業は手伝う。そして、共有スペースは「こんな風に分けて使いやすくしたいんですが、いかがでしょう」って相手の意見も聞きながら、進めてください。
「きれいになったね」「使いやすくなったね」「ありがとう」心からのこんな声をもらえたら、120点です!片づけのメリットを体感し、良いイメージを持ったもらうことが、苦手な人が片づけと向き合っていくための第一歩だからです。
片づけ上手なみなさんが、ソンしないために
片づけようとする人は、会社の宝です、とオフィスの片づけ講座では毎回お伝えをしています。自分の時間を削ってでもみんなの職場環境をよくしようと思う人たちだと。感謝して、積極的に手伝ってと。
ただこういう話を聞く機会がないと、周囲の理解がないため+片づけ得意な人は「敵認定」されるとか。そんなことにならないための、まずは禁句集をお伝えしました。知っているだけで防げる!!お役に立てばうれしいです。
そんなノウハウをもったプロのオフィスの片づけサービス
オフィスの片づけは、おうちの片づけほどではないにしても、こうした人間関係やマインドに関する部分は重要です。こうしたノウハウも惜しみなくお伝えしています。
1、お勤め先で片づけが苦手な方の、個々人の片づけサポート(その方の机回りのみ/訪問・LINE・メール等)
2、オフィス全体の取り組み(研修・コンサル)
3、オフィスの片づけを進めていきたいチーム(リーダー)の方へのノウハウの提供サポート
等、様々な形でお手伝いいたしてます。お気軽にお問合せくださいね。
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