こんにちは、私は片づけの講師で、掃除の講師ではありません。オフィスミカサの長野ゆかです。かたづけと掃除。この2つの違いご存知でしょうか。
端的に言えば、片づけは「何をどこに置けば使いやすく戻しやすいか」のためのノウハウであり作業。一方で掃除は、ほこりや油等の汚れを落とす作業です。ここの認識があいまいな人が9割。これが、片づけ進まない原因でもあります(言葉の定義があいまい)。「もう少し詳しく知りたい」という方は、こちらをご覧ください。

掃除・インテリアより「片づけスキル」が大事だと私が思う理由

整理収納・片づけ道。掃除もやっぱり道だった。トイレの神様からふわっと感じること。

整理収納アドバイザー1級認定講師として、プロのアドバイザーを生み出す・サポートする活動もしています。そんな自分が大事にしているポリシーを言葉にすれば「整理収納道・片づけ道」と呼べるのではないか、と考えています。インテリア・おしゃれ・便利・素敵…技術が目的ではなく、そこから何かをつかみとること。生きる道。整理収納道として伝えていきたい、そして極めるために精進したいと思っています。

ちなみに掃除は今も嫌いです。だけど「掃除をする学校・企業」のその組織の風土の良さは、実体験として感じています。片づけと同じなんです。
だからこそ「掃除も絶対、きれいになるだけじゃない。大事な何かがあるはず」「トイレの神様とか、きっとそこに通ずる」「そこを説いてくれる人がいれば、私は掃除にはまるんじゃないか…」長く、そう思っていました。そして図書館で見つけた、タイトルまさに「掃除道」という本。
掃除の印象はガラリと変わり、そして、まさに掃除を通じてもののとらえ方、考え方に、大きく影響を与えてくれました。

著者は鍵山秀三郎さん、イエローハット創設者 赤字が黒字に、学校が、犯罪が…

本には、著者が日々実行してこられたことが書かれています。道具やノウハウ・コツは少し。それより、どんな思いで掃除をしてきたか、その後の変化等が10年等、長いスパンで書かれています。
そして、自社で自分が地道に活動してきたことが、外部へ広がっていきます。他社で、学校で、地域で。赤字企業が黒字に、荒廃した学校が甦り、犯罪が減少。当時の新聞記事、子供たちの読書感想文などを交えながら、1事例ずつ著者の語り口調とともに、ご紹介され講演会を聞いているように読めます。

個人的に面白いなと思ったのは「家庭の掃除」は取り扱われてないこと。だからこそ、オフィスの掃除の意味について、今一度真剣に考えてみたいという方(若手・経営者問わず)お勧めです。では、この本の中で私が印象に残ったことをご紹介しますね。

・掃除は仕事の質を上げる、片付けは仕事の効率をあげる

整理収納は、仕事の効率を上げます。探し物等の時短を図り、浮いた時間から人件費を算出。無駄なモノの置き場を排除すれば、家賃代も算出できます。経済的メリットからアプローチできるのが強みです。じゃあ掃除は、いかがでしょうか。
仕事の質を上げるそうです。本の中では掃除されたあとの工場で、不良品の率が下がり…という事例等とともに紹介されます。片付いただけの自宅のキッチンと、掃除も行き届いているキッチン。どっちの方がお料理の質が…なるほど感ありませんか?
本を読み終わるときにはこの言葉、とてもしっくりきますよ。

・掃除は人を謙虚にする

本の中ではトイレが、掃除の対象としてクローズアップされています。1番汚いところ、でも誰もが使うところ、みんなが気持ちよく使えるように掃除をすること。一心不乱に汚れを落とすこと、磨くこと、掃除をすることで、自分と向き合っていく、そして謙虚になっていく。これもたくさんの事例が、経過とともに紹介されています。
自分じゃない誰かが、気持ちよくトイレを使えるようにと考え、その場所を率先して掃除ができる人。トイレ掃除なんか底辺の人間の仕事だと考える人。どちらの方と一緒に仕事したいですか?一緒に過ごすとしたら、どちらにどんな印象をいだかれますか?そういうことなんですよね。
あとは、訪問の前に洗車している写真がありました。「その人に会う前、お邪魔する前の準備、心構え」ということなんだそうです。はっとさせられました。自分を整えて訪問するのは、自分がどう見られるかではなく、訪問時のマナー。大きな気づきでした。

・掃除で変わる、会社・学校・地域

やがて掃除で評判になってきて、全国からお声がかかるようになります。荒れた学校、警察が手を焼いている高校生グループ。この「掃除道」から入って実際に掃除をしていって、すさんだ学校が、子どもたちの様子が、徐々に変わっていく話がたくさん掲載されています。学校がおちついて運動会が何年ぶりに開催された、トイレの扉を壊される回数が減った、自主退学者が減った話もありました。学校名も出しながら、そして周りの人が、誰がどんな思いでそのプロジェクトを必死で引っ張って成功させたか。
会社の場合は「掃除(道)」を取り入れだしたことで、辞める社員も多数出た、という話もリアルです。でも「掃除」が会社のため、地域社会のためにきっとつながる。ここに賛同する社員ばかりになったとき、また会社が変わっていく様子もありました。

ぐいぐい企業を引っ張るのではなく、掃除を通じて感動させる謙虚なリーダー

「自分はすごいリーダーなんかじゃない。誰でもできることを、誰にも真似できないくらい、継続してやってきただけ」「社員に有能であれ、なんて思わない」等、イエローハットの創業者とは思えない、さすが謙虚な言葉であふれています。掃除を通じて感動させ、みんなが自主的についていきたくなる謙虚なリーダー

また、本にはないだけで、うまくいってない例もあるかもしれません。完全に信じ込んでしまうのは何事も危険です。だけど、私はこの掃除道の世界を、信じられる自分でありたいと思います。あとは、私がオフィスで学校で地域でしたいことは「片づけ・整理収納道」からの、こうしたアプローチということがはっきりわかりました。ビジネス書で涙したのは初めてでしたし、まさか掃除でこんなに感動するなんてというのが正直な感想です。

整理収納は大事。だけど掃除も深い。

掃除の前に先に片付け。シンプルに掃除の効率がいいからです。オフィス整理収納セミナー・オフィスファイリングセミナーは、ご依頼者の方から「生産性効率を上げる・やる気の起こる・行動に移せる内容」として、理論的で具体的な展開を求められることが多く、2時間ではそのようなセミナー構成・展開をしています。

ただオフィス改善セミナーを受講した後も、また個人で参加くださったり、一般リピーターの方が多いのも、「整理収納道」であり「ファイリング道」を大事に活動している部分、そこを感じ取って深く共感してくださるようにも思います。
こうした掃除の話も交えながらのオフィス片付け・ファイリング研修も可能ですし、ノウハウ提供にとどまらないファイリングシステム導入コンサルティング等のご提案も可能です。お気軽に、お問い合わせください。