こんにちは、整理収納アドバイザー認定講師、オフィスミカサの長野です。整理収納以外にもいろんなジャンルのビジネス書を読むようにしているのですが(軽く嘘つきました。片づけの本は流し読み程度で、ほぼ読みません)今回これ、久しぶりに熟読。とても面白かったのでご紹介です。

「より少ない生き方 ものを手放して豊かになる」(ジョシュア・ベッカー)読んだ感想


「新ミニマリズム」旋風を巻き起こした全米ベストセラー「The More of Less by Joshua Becker =より少ない生き方 ものを手放して豊かになる 作ジョシュア・ベッカー」
全ページ解説したいくらい面白かったのですが、本のエッセンスではなく、私の中で「特に印象に残ったこと」だけ書きます。読んだ人は「え?そこ!?」って突っ込みたくなるかもしれないけど、ご容赦ください。まずは前半です!

1番印象に残った本のメッセージ、イメージ

広い家に住み、高級なモノを揃えることが幸せ、
増えることが幸せだという価値観を、テレビやマスコミで植えつけられ

どんどんモノを買い
それを置くために少しでも広い家を買い
そのためにたくさん働く

そのせいで家はモノが多く散らかり
片づけるためにも時間を要し
精神的余裕もなくなる

その陰でいつも犠牲になっているのは、
自分が本当に求めているもの。

上記のメッセージが残ったわけ

仕事柄、何百人という方の片づけ相談を受けてきて、共通している要因を抜きだせば、上のような文章そのままになるからです。納得しながらも、心がざわざわしました。さらに片づけ苦手だった自分が、がっつり↑の文章そのままで。ちなみに私の場合犠牲になっていたのは「母でも妻でも社員でもない、本当に自分のための時間」で、そこから余裕がなくなりさらに「子どもたち」「子どもたちと過ごす時間」だったように思います。

聖書のストーリーが面白い

聖書のストーリーがちょいちょい出てきます。中でも、モノを持つこと、手放すこと、の事例で面白かったものを1つご紹介。

キリストのお供としてついていきたい、と言った2人の男がいます。
一人は裕福にモノを持っている役人。キリストは彼に、「全てのモノを手放してからおいで」といいます。
一方、悪霊から解放されたズタボロの男。キリストは彼に、服を与えて「自分の物語を家族に伝えなさい」といいました。

「ミニマリストの考え方は、どんな人にも、何でもかんでもモノを手放せと言っているわけではない」という著者の主張を、この事例でなされています。ストーリー仕立てで、事例として出てくるので私はイメージしやすい(しかも聖書を垣間見れて、ちょっと賢くなった感)
ただ、整理の概念の深さは、聖書にものっているくらい昔からあることなのか、と。今の時代にどう発信すべきか色々考えさせられます。…て読後すっきりだけでなく、こういう考える余地的な余韻を残してくるのも、個人的には好きです(笑)

アメリカ人と「モノ」の考え方 家にあるモノの数30万個!家族の数よりテレビが多い

整理収納アドバイザー2級認定講座で「日本のすっきり片づいた4人家族で6000アイテム(日用品を除く)」という基準があるので、講師としては、まずこの数に驚愕。
「日用品まで数えたな?おもちゃのビーズ1つ1つまで数えたな?ってアメリカモノ多い!根拠データが見せてほしい…!」いろんなこと山ほど考えるフレーズでした。また家族の数よりテレビが多い家が一般的、倉庫は大きいけどモノが多くて車が入らない家が25%程度、とか。驚愕です。さすが、アメリカ。スケールが違う。整理収納アメリカに広まれ。

アメリカの大量生産、大量消費は日本よりひどいだろうと初めて想像した

ただこれに納得したのが、我が家は数年に一度の海外旅行へ行ってたのですが。その際、自炊するので、現地のスーパーへ何度もいくんです。そこで見ると確かに、家電が無駄に大きい。冷蔵庫、倉庫、ミキサー…絶対でかい! そこまで食べる?こんなんいる?みたいな雑なつくりなモノ売ってる。
陳列棚はぐちゃぐちゃ、フロアに商品がばっらばらに落ちていたり…商品が粗雑に扱われている印象がありました。モノが多い、1つのモノを大事に使うという感覚に欠ける感。その感覚では自宅も、絶対片付かない。そこの関係性に納得してしましました。

広告業界にモノ申す

「あたらしい物を持っている方が幸せな風に、広告もコマーシャルもできている」「優秀な人たちが、私たちの物欲の弱点を、見事に突いてくるんだから負けて当然」と。私も講座で、同じように「片づけマネー・業界裏話」をすることありますけど、この言い回し面白いなーと。広告を、作り手の目線でこれから見ていくことになりそうです。

体験談を聞いている感・体形的に理解が難しい?

色んな方のストーリーが載っていて、聞いていて「ふんふん」と面白く引き込まれます。が共通することは「物を減らしていく」という過程であって、作業方法も得た効果も、十人十色です。「そんなこともあるのね、わからないことはないけどね…ふーん…」くらいならよいのですが「それって極端な例だよね」「私にははまらないわ」…て言う感想にならないか。ちょっと心配。もし、この本を読んで片づけを進めたいと思っている人になら、「多くの人はこれです」とか「こういう傾向のある人はこうしてみましょう」という風に、傾向と対策のメッセージが明確にあった方が、実際に片づけも進むように思いました。

整理収納との違い

整理収納ではミニマリズムを説明できるけど、ミニマリズムで整理収納は説明できない(整理と、整頓の概念が混じっている)そして「収納」に関する記述がない。
モノをもつか、手放すかを決めるということ。整理の究極・奥深さを語っているので、
使いやすく収める、という概念が出てきません。
ミニマリズムは「物が少ない=探す必要もない=周りのモノも邪魔にならない=取り出しやすい」なんですけど、冷蔵庫がガラガラだからって、牛乳が一番上の段に横たわっていたら出しにくい。
「物は少ないけど、なんか使いにくい」という収納苦手な方向けにお勧めではないです。

整理収納と共通点

他のミニマリズムの本と違って「物を減らした後の、大きな効果」に、焦点が強く当たっているように感じました。「ミニマリズムの先にあるモノ」を伝えようとしてるのがわかる。(これが「新」ミニマリズム旋風なのか?)
整理収納アドバイザーもメジャーなのは「片づけ作業」だけど、「モノを通じて、クライアントにプラスの気づきを与える、整理収納の1・2・3次的効果」まで考え、生活を向上させる、豊かな生活を手に入れるための手段としています。ここが共通点かと思いました。

いつも古本屋→古本屋なのですが、久しぶりに「本」として置いておきたい一冊に出合いました。全ページ真っ赤にマーカー(笑)また後半もいつか記事にしたいと思います。

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