ファイル添付を忘れたときの、注意と再送信文例
一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師、長野ゆかです。
添付ファイル忘れ。私は年に1回してます(威張れない)。メールの講師という仕事柄もあって、かなり気にしていますが、正直ゼロにはなりません。
みなさんも、ご経験あると思います。これって受け取った側はどう思っているのでしょうか。
【誰もが経験のある添付ファイル忘れ=お互い様ゆえ致命的になりにくい】
みなさん共通のよくある失敗です。ビジネスメール実態調査でも、過去にしてしまったメールの失敗経験第1位になっています。失敗すれば落ち込みますが、感覚としてはお互いさま。なので添付ファイルを忘れたこと自身が、相手を怒らせたり、また自分が不快に思ったり、ということもあまりない。逆もまたしかりです(忘れ物が多いという評価をうけたり、普段からミスが多いので叱られる引き金になるケースはあります)
【再送で「添付ファイルを送ります」と1行のメールが来たら】
しかし再送付の依頼を電話連絡をした後「添付ファイルを送ります」と1行だけ書いたメールが来たら、多くの人が不快に感じるでしょう。ここで必要なのは送るときのメールの文章です。メールの型を守っていることはもちろん、プラス「大変失礼いたしました。申し訳ございません」の一文が当然必要なんですよね。一文の有無は、添付を忘れたミスとは比べ物にならないくらい、相手との今後の関係性に影響を及ぼします。
【申し訳ない気持ちがあるなら、大切な一言は出るはず】
「もう一度ファイルを送ってください」と相手が連絡をしてくれた。その余計なひと手間をかけてしまった。その自覚があれば「申し訳ない」と言葉が出るはず。
さらにその前の時点で「添付ファイル付け忘れていると、指摘するのは気が引ける」「忙しそうにしているから、電話ではなくメールで連絡した方がいいか」こんな風に、気を使わせてしまっているかもしれません。自分が添付を忘れなければ、こんな余計な気を使わせることもしなくてすんだ。そこまで考えが及んでいれば、なおさら「すみませんでした」の一言は自然と出るでしょう。
添付忘れ再送信の際の文例(この内容の趣旨が書けていれば基本的にOK)
メールの言葉遣い、言い回しに絶対の正解はありません。上司、お客様、同僚、部下、大学のゼミ先生、PTA役員同士+その人との人間関係、普段の間柄で変わってきます(下の文面も親しい上司に使うシーンなら、仰々しすぎてこれもマイナス)また、その業界独特のルールもあったりします。なので、だいたいこの内容の趣旨が書けていれば基本的にOK、という文例として参考にご覧ください。
【添付ファイル忘れ、再送信文面(自分が先に気づいた)】
(宛名・挨拶・名乗り略)
先ほどお送りしたメールについて、添付ファイルを失念しておりました。
大変失礼いたしました。
再送いたしますので、ご確認ください。■:添付ファイル名.doc
よろしくお願いします。
(署名略)
・すぐに気づいた前提。
・失念と書きましたが、親しい間柄なら「忘れていました」でも十分です。
・上記でも申し訳ない気持ちは伝わってきますが、きちんと謝罪の言葉を表現したい場合は「申し訳ございません」をいれると良い。
・「先ほどのメール」で相手が、どのメールかすぐに思い出してもらえないかもしれない場合(先のメールが何日も前だったり、この方に複数のメールをお送りしている)なら「先ほどお送りしたメール」だけではなく
「〇月〇日にお送りした〇〇(←件名)のメールについて」と、メールの件名まで書きましょう。
【添付ファイル忘れ、再送信文面(相手が先に気づいた/連絡があった)】
(宛名挨拶名乗り略)
先ほどはご連絡ありがとうございました。
私の添付ファイルミスで、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
再送いたしますので、ご確認ください。■:添付ファイル名.doc
よろしくお願いします。
(署名略)
・お電話でご連絡くださり、メールでご連絡くださり、等いれてもOKです。
・かしこまった相手なら「私」を「当方」等、に変えてもOK
・添付ファイルを忘れたことで、迷惑をかけてごめんなさいという気持ちを表現すればOKです。
・ファイルの内容次第では、お気づきの点がございましたら、お気軽にご連絡ください、等で文面を締めてもOK。
【メールは仕事や相手に対する姿勢そのもの】
「添付を忘れたなら、再送信すればいいだけじゃない、そんなに迷惑かけてないし」こうした考え方が、たった1行の文面から伝わります。読み手はそれを察し、不快に感じるのです。数行でもメールにはその人の仕事の仕方、相手に対する姿勢が出るので、失敗の後ほど気を付けていきましょう。
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