事務局次長 兼 課長 丸谷様
企画運営課 課長補佐 中田様
「90.7fmの文書削減量。ここまで結果が出るとは思わなかった」
お客様 | 八尾市立病院事務局 様 |
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事務局職員数 | 24名(全職員753名 令和5年12月1日時点/病院概要より) |
丸谷次長:
取り組む前は、執務室の書類がいっぱいで、今思うとすごい量がありましたね。私が、人事異動でこの部署へ配属されたときに窓も開けられず、人が動くのも大変だと思うほど書類やモノがたくさん置かれていて、執務室が狭いと感じたことを覚えています。その時から、いつか整理できればと考えていました。
今回依頼するにあたって期待したことは、執務室のレイアウトを変えるような大がかりな作業でなくても、積み重なっている書類が減って、職場環境として少しでも良くなれば、ということでしたが、想定以上に大きな効果が出たと感じています。ここまで職場環境が良くなると思わなかったというのが、正直なところです。
中田課長補佐:
最初の研修で、みんながやる気になりましたね。特に倉庫についてはスケジュールを組んで、一気に進めましたので短期間で成果が出ました。現在事務局は、3つの係があるのですが、係長3人が片づけで業務効率が上がることを理解し期待していたのもスムーズに進んだ理由かと思います。
私の担当の範囲で言えば、人事係専用の別管理の執務スペースがあるのですが、ここも劇的に変わりました。
特に繁忙期である秋には、簿冊式のファイルを探すこともない、埋もれていない、雪崩れてこない、1枚ずつめくって書類を探すこともない、めちゃくちゃ早かったです。
効率、価格、今となっては簿冊を使おうとは思わない
中田課長補佐:
簿冊式ファイルを徹底してなくすというやり方は、スペースを生み出すのにとても有効でした。今となっては簿冊で管理しようとは思わないですね。必要な分しか使いたくない。しかも非常に高価ですよね、簿冊って。これを購入しなくなったのは費用面からも大きなメリットです。
同じ書類を何人もが持つこともなくなり、打ち合わせがあれば、必要な個別フォルダを数冊だけ選んで持っていく。そんな運用が、当たり前になってきました。文書廃棄の際も個別フォルダだとラクだということに、他部署の職員も気づけば、もっとやり方が変わるんだろうなと思います。
マネジメント目線でファイル基準表の活用
丸谷次長:
私は財政課にいた経験もあるので、予算書の明細を見て所属ごとの業務の内容を把握する習慣がついていましたが、今回ファイル基準表ができたことで、予算ベースでの業務把握だけでなく、予算に出てこない業務も把握できるようになりました。
これは今後のマネジメントにも活かしていけると思います。また、人事異動で新しい職員が来たときも、このリストがあると説明しやすいし、理解もしやすいでしょう。もちろん管理職として異動してきても、係ごとの業務把握にも使えます。
中田課長補佐:
自分の仕事の書類の場所は覚えているので、日常でファイル基準表を頻繁に見に行って探すシーンはほぼないです。ただ、担当外の書類、いざという時はファイル基準表ベースで文書を探せます。次長がおっしゃる通り、異動で来られた方にお見せすれば、一目瞭然です。ファイル基準表を作ることで、情報公開にも対応できる公文書目録が完成し、すっきりしました。
把握しやすいというのは、実際の業務にあわせて使えるもので、これを作り込めば、わかる人はすぐわかる、わからない人でも見ればできるし、その技術を伝えていくことはできる。それが実現できるレベルでシステマチックに作れたと自分では思っています。
電子決裁、文書管理システムの導入時に実践したことは本当によかった
中田課長補佐:
電子決裁の運用スタートと、ファイリングシステムで紙書類の管理に取り組みだしたタイミングは同時でしたが、一緒にやってよかったです。まず、電子決裁とは関係のない過去の紙を管理していく作業で、執務室内のペーパレスにつながりました。
もちろん電子決裁によるペーパレス化は劇的で。そして、電子決裁の中でも残る一部の紙について、原本共有保管という課内の紙管理の仕組みが整いました。これまでのように各々の基準で全部簿冊に綴じたり、ファイルに入れたりせずにすみます。電子決裁と紙のルールも整い、文書管理の仕組みが整ったのは、本当に良かったです。契約書であれば、起案、決裁は電子でも、契約書は紙という併用決裁なので、ルールが整ったことで電子決裁の紙分が後で探すときもすぐにみつかる。決裁はシステムを導入しても、紙管理、ファイル基準表は不要というところまでは、まだまだ行かないと思います。
中田課長補佐:
紙とデジタルの役割を考えて、バランスを取るのは大事ですよね。デジタルの徹底って、かっこよく見えるのかもしれないけれど、例えば履歴書に代表される過去の個人情報の紙類や通勤経路届等、今更それだけのために莫大な費用をかけデジタル化したり、新システムを導入したり、というのは現実的ではない。病院の電子化のレベルはとても高いですが、電子カルテなど扱うセキュリティの高いネット環境下で、24時間365日稼働、8時間、12時間に1回と人が入れ替わるなどの、業務の特性上、紙媒体でのやり取りがまだまだ残ると考えています。事務方が医療職の人とやり取りする中でも現段階では、紙の方が優れているシーンもあります。
丸谷次長:
病院としては医療DXを推進している状況です。そのため、場面に応じて効果的な手法により対応していくことになりますので、紙と電子の取り扱いについて、どう適応させていくのかは、まだまだ考えなければいけないと思っています。双方ともに必要となる場面があることからバランスが求められるため、丁寧に進めるべきことだと思っています。
システム導入で解決という方向に意識が行きがちですが、まず「自分たちができることから変わっていく、その実践で解決できることもある」という意識が広がっていくことの重要性も感じた今回の取り組みでもありました。
確実に進むコンサルの効果は大きかった
丸谷次長:
研修では、気持ちの部分でやる気がアップするように導いていただいたので、気持ちが同じ方向に向かうことができ、作業を進めることで実現しようという気持ちになって動いていけました。ただ、実際進めていくと、課題にぶつかったり、進めているメンバーの中でもいろんな考え方があったりして、戸惑いが生じ、止まってしまうこともありました。その時に、進め方のメリット・デメリット、様々な考え方の整理や調整も含めて、都度具体的に相談させてもらえた点がありがたかったですね。
みんなも相談すると、見えてくることがあって、次へ進める。わかるというのが大事で、確実に進むし、結果的にいいものが出来上がる。コンサル効果は非常に大きかったと思っています。
中田課長補佐:
研修終了後、みんなが情熱をもち、やる気のモードに火がついた。あの時が1番燃えますね。コンサルティングでありがたかったのは、ファイル基準表の作成サポートです。自分たちの情報量が多く、どうフレームを作ろうかと戸惑う中で、多様な事例提供をいただくことで一気に進みました。ただし、事例通りでは自分たちの業務に合わないし、そのまま完成させてしまうと非効率なリストができてしまうというアドバイスもよくわかりました。あくまで自分たちで考えられるためには、それなりの業務の経験と仕事の能力が必須。今回取り組んだ主要メンバーにそれがあったのも、今回の結果のポイントだったと思っています。
丸谷次長:
今回は貴社にお願いして本当によかったと思っています。研修での意識付け、高揚効果に始まり、作業期間における緊密な連携、こまめな相談対応などで常に寄り添っていただけたので、ストレスなく勤務環境の改善に取り組めたと思っています。新型コロナウイルス感染症への対応という特殊な環境の中で、自分たちだけでは通常業務だけでなく、臨時業務にも追われて、なかなか優先順位を上げて取り組めなかったかもしれませんが、本当に寄り添っていただけたことで、最後までやり遂げることができました。本当にありがとうございました。また、何か違う課題で助けていただけるようなことがあればぜひお願いしたいと思います。
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